猪狩蒼弥、まだ19歳らしいよ

備忘録①

 

Summer Paradise 2022 HiHi Jets公演に入った。

 

制作開放席なのであまり席に期待はしていなかったが、まさかの1バルを引いた。階段の踊り場で狼狽えてしまい、スタッフに誘導されかけた。

 

ここ数年、別界隈現場での席運があまりにも良く、運が尽きたと思っていたため若干震えながら席まで進んだ。………なにこれ、めちゃくちゃ近い。現場にはいつも若干左目が死んだ双眼鏡を持って行くのだけど、必要ないくらい。

とにかく近くてありがたかった。

喉を鳴らす音、ローラーの音(実はかなり凄い音がしてる)、拍手の音までもがマイクを通さず聴こえる。

 

 

HiHi Jetsを好きになったのはほんの数ヶ月前のことなので、こんなにも早く彼らの本業の場を目撃できるなんてとても幸せだなあとジワジワ…

 

 

 

 

 

公演は、とにかく楽しかった。浅い表現になってしまうんだけど、めっちゃ楽しかった。

 

初日の2日前に作り直したセトリとは思えない完成度で、素人ながらに構成を担当している猪狩蒼弥の心労を察した。この日は喉を痛めていたようで。MCで「少し遅めの変声期が来ていて、シャウトできないんですよ〜」と言っていた猪狩くん。試しにシャウトしてみると、トイストーリーに出てくる、カスカス声のペンギンみたいだった。かわいい。次の日Mステだったのでお大事に、と心の中で祈った。

 

記述した通り、元々はフルオリ曲の予定だったセトリを急遽、先輩のカバーも交えて作り直した今回の公演。

グループの色が出るので、Jr.のカバーは大好きだ。

 

全部書きたいがキリがないので特に印象的だった嵐のLucky Manについて少し。

 

少し脱線するが芸人のマキタスポーツHiHi Jetsが大好きらしく、ananで行った猪狩くんとの対談では彼らのカバーしたLucky Manについてかなりアツく褒めていた。

そこで気になって録画していた少クラを漁りまくると…見つけた。

猪狩くんの煽りから始まるこの曲。櫻井翔のラップの仕方を踏襲しつつもモノにしていて…

私はHIPHOPやラップについては全くの素人なのだけど、今まで聞いたサクラップのカバーの中で一番聴き心地が良く、上手いと思った。

とにかくここを生で聴きたくて、セトリ入りを懇願していたため、嬉しかった。

リズム感が良くほどよい声の伸びを感じられるこの曲は彼らにぴったりだと思った。

橋本さんの声量が凄い。別の曲では超高音のフェイクもこなすのに、低音も出るし、声量も声域もバケモンだ…

 

 

猪狩くんの低音ラップも最高だった。

ワードの、強弱のつけ方というか、1文字ずつ強めにちゃんと起きにくる歌い方が気持ち良い。

さらに私は彼のダンスもとても好きだ。重心が少し後ろにあって、激しめで、だけど指先までなめらかで美しい踊り方をする。

中々完成度の高いカバーを見させてもらえて満足だった。

 

生だとより感じたのだが、「満タンcarなんだ。」がちゃんと歌詞通り聞こえた。嵐は聞こえない。笑

 

 

ソロを終えた瑞稀くんのお着替え中に、おいで、Sunshine!の優斗の衣装に身を包んだ猪狩さんが出てきた。

舞台音楽っぽいかわいらしい音楽をバックにローラーを披露しながら、ジャニーズイズムを語る猪狩さん。腰についた白いひらひらが靡いて、蝶々みたいで綺麗だった。

 

 

 

ところで、私の席は3バルまで見える席だったので、客席の一体感を常に身体全体で感じていた。曲調に合わせて打点が上がるペンライトにとにかく興奮した。

 

特にソロ、これは凄かった。

 

まずHiHi Jetsのオタクはペンラの切り替えが見事だった。私が入った公演で、私が見えている範囲ではソロコーナーで担当メンバーのメンカラ以外の色のペンラはほぼいなかった。

 

猪狩ソロでは真緑の空間に切り替わり、一気に猪狩さんだけの世界が確立された。オレンジ色のTシャツに暗めのカラーグラス、左手には太めの鎖が巻き付いた拡声器、右手には"HiHi Jets"と書かれた旗。その独特な世界観にどっぷり浸かってしまい、濃厚で過激な記憶であると同時にその実力に圧倒されてしまって抽象的な残像しか残っていない。悔しい。

 

ソロ一曲目のFenceは個人的にちょっとした思い出がある曲なので泣きそうになりながら必死で腕を振ったが、ふと気づくとうちわを脇に抱え、祈るみたいにペンラを両手で持っていた。(ナチュラル信仰態度…!)と自分でも面白くなって我に帰った瞬間、SparKing Gangが始まった。春からずっと聴きたかった曲。

余談だけど、曲名がモニターに出るの有り難すぎる。「俺らのライブでは出すようにしている」と過去に発言していたことを思い出し些細な気配りに感謝しつつ、この曲ではかなり打点高めにペンラを振った。最後列だったから許してほしい。

 

曲が終わると、用意された白いピアノにおもむろに近づき、指輪、ブレスレット、時計など重そうなアクセサリーたちをじゃらつかせながら久石譲のSummerを弾き始めた。久石譲の音楽に救われてきた人間なので選曲だけでも嬉しい。なのに、猪狩蒼弥の、その風貌で、そんなに繊細な音を…?!しかも独学…?!というギャップにただただ惚れてしまった。思い出すだけできゅんきゅんする。こんなかわいらしい感情、ひさびさに芽生えたと思う。

 

Summerの伴奏からHiHi Jets(曲名)に繋ぎ、Klaxonで夜景っぽいデジタルの背景でエモーショナルな気分に浸りながらライブは終盤を迎え、全員が残った体力を振り絞って最高のテンションで踊り切ったJETで公演を終えた。

 

 

 

声が出せない中でも客席とコミュニケーションを取ろうと工夫してくれているMCや煽り、時間がない中でも拘り抜かれた構成を堪能して、なんとも言えない幸福感に包まれて会場を出た。

 

猪狩担になった経緯はまたいつか詳しく書こうと思う。(いつかね)

 

「どうでしょう皆さん、この思想をもった人間が作ったライブ観たくないですか?」

と、成人の日のブログで言っていたことを思い出した。("この思想"とは大人に対する概念とかの話)

生み出すもの全てに自信を持っていて、既存の"らしさ"と新しさの配合がこの上なく上手だったHiHi Jets

常に本気を提供してくれるので、こちらも本気で応えたいなと強く思った。

これからもHiHi Jetsのライブを、夢を、見させてほしい。